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所得時効の善意・無過失の判例
@相続によって土地の占有を始めた者が、その占有を始め、その土地が元来津波により流失後、住宅宅地造成組合によって造成されたものであり、その宅地造成の図面、右造成組合の関係文書によって、その土地の所有権があると信じたときには、登記簿を調査しなかったとしても、それをもって過失ありとはいえない、としています。
A相続により取得した土地の範囲に属しない土地につき、登記簿に基づいて調査すれば、そのことを容易に知りうるのに調査しなかったために、その土地を相続したとして自己の所有に属すると信じて占有を始めた者は、特段の事実がないかぎり、右占有の始めにおいて無過失でないと解するのが相当である、としています。
B占有者の善意・無過失とは、自己に所有権があるものと信じ、かつ、そのように信ずるにつき過失のないことをいい、占有の目的物件に対し、抵当権が設定・登記されていることを知り、又は、不注意により知らなかったという場合でも、本条による善意・無過失の占有ということを妨げない、としています。
C土地の売主が6年余りにわたって一部隣地所有者の土地を含む同地を所有者として占有し、その間、隣地所有者との間に境界に関する紛争もないままに同地の買主が自主占有を取得したという場合には、たとえ買主が買い受けに際し、登記簿等につき調査することがなかったとしても、買主が自主占有を開始するにあたっては過失はなかったというべきである、としています。
D平穏の占有とは、その占有の取得又は保持につき、暴行強迫などの違法強暴の行為を用いていないものをいい、不動産所有者その他占有の不法を主張する者から異議の申入れを受け、不動産の返還、右占有者名義の所有権移転登記の抹消手続の請求を受けたとしても、その占有が平穏を失ったことにはならない、としています。
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