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株式の担保
株式を担保に取る場合、その銘柄に注意が必要です。
上場株式については、担保として問題はありませんが、そうでないような場合には注意が必要です。
株式を担保に取る方法としては、質権の設定と譲渡担保があります。
株式の質権設定では、質権設定契約を結ぶ事が必要になり、株券発行会社の株式の質入には、さらに株券を交付する事が必要です。
株式についての質権の設定は、略式株式質と登録株式質の2つの方法があります。
略式株式質は、株券発行会社の株式又は振替株式(上場株式等)について認められます。
株券発行会社の株式に質権を設定する時は、当事者間の質権設定契約と株券の交付によって質権設定の効力が生じ、それを第三者に対抗するためには、株券の占有継続が必要です。
この場合には、株主名簿への記載等を行わないので、発行会社に質権設定の事実がわかりません。
振替株式に質権を設定する時は、質権設定契約と振替先口座の質権者欄の記載・記録によって質権設定の効力が生じますが、株式発行会社への総株主通知の際には、質権設定者である株主のみが通知されるので、この場合も会社は質入の事実がわかりません。
株式登録質は、略式質の要件に加えて、株主名簿に質権者の氏名、住所を記載・記録する事になるので、質権者は、会社から直接に剰余金の配当、残余財産の分配等を受ける事が可能になります。
株式の譲渡担保は、担保の目的のもとに株式を譲渡するものですが、この場合は原則として当事者間の譲渡担保契約の締結で効力を生じますが、株券発行会社の株式を対象とするときは、株券の交付が必要となります。
振替株式には、総株主通知の時に、加入者の申出に基づいて特別株主である譲渡担保権設定者を会社に通知する方法があり、これが譲渡担保にあたります。
非上場の中小企業では、定款で株式の譲渡について取締役会の承認を要する旨を定め、株式の譲渡について制限をしています。
このように譲渡が制限されている株式を譲渡担保にとるには、担保設定の時点で会社に譲渡承認請求の手続をとっても、その承認が得られない場合に、会社又は別の第三者を譲渡の相手方に指定されると、債権者に株式の名義を移す事ができません。
定款で譲渡が制限されている株式を譲渡担保にする場合は、担保実行の段階で会社に譲渡承認の請求をすることとして、譲渡担保契約の段階では、債務者に会社に対する株式譲渡承認請求に必要な書類を作成させ、その交付を受けておく必要があります。
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