サイト内検索
|
最初にこちらのページに来られた方はトップページからどうぞ。
抵当権の設定と登記
抵当権の設定契約を結んだら、直ちにその設定登記をしなければなりません。
債権者に有利な抵当権設定契約であっても、登記を経ていなければ、抵当権者は自ら取得したその抵当権を第三者に対抗できません。
債権者Aが債務者Bから抵当権の設定を受けても、その登記をしないでいるうちに、Bが別の債権者Cに同じ抵当物件につき抵当権を設定し、その登記を先にしてしまうと、Aの抵当権はCの抵当権に優先できなくなります。
Aがあわてて抵当権の設定登記をしてもCの後順位になってしまいます。
また、滅失した建物についての登記の流用をしないように注意が必要です。
Aは所有の建物を取り壊し、その跡地に新しく建物を建築しました。
しかし、古い建物の滅失登記、新建物の保存登記という手続をとらないで、旧建物のために備えられた登記用紙に表示されている建物の構造、床面積を新建物にそれに合致するように変更の登記をしました。
その上、債権者のために、これに抵当権設定登記や停止条件付代物弁済契約に基づく所有権移転請求権保全仮登記をしました。
この場合に、すでに滅失した建物についての登記をこのように新しい建物についての登記に流用する事ができるのでしょうか?
最高裁の判例では、「建物が滅失した後、その跡地に同様の建物が新築された場合には、旧建物の登記簿は滅失登記により閉鎖され、新建物についてその所有者から新たな所有者保存登記がなされるべきものであって、旧建物の既存の登録を新建物の保存登記に流用することは許されず、かかる流用された登記は新建物の登記としては無効と解するのが相当とする。」とされています。
スポンサードリンク
|